こんにちは！墨田区鐘ヶ淵の歯科、カルミアデンタルクリニックです。

朝晩はまだ冷えますが、日中は暖かい日が増えてきました。さまざまな草木もカラフルになってきて、景色を見るだけでも楽しくなる季節ですね。

さて、突然ですがみなさんは「銀歯が取れてしまった・・・」という経験はありませんか？普通に生活をしていて、銀歯がいきなり外れてしまうと驚きますよね。

今回は、なぜ銀歯が取れてしまうのかその理由についてお話します。

銀歯が取れてしまうのは、主に次の2つの理由があります。

金属は温度によって体積が変化します。そしてお口の中は、温度の変化が激しい場所です。温度差の激しい食事をした場合などに、その温度の差によって銀歯が伸縮します。

冷たい物を飲みながら、暖かいごはんを食べる・・・。というようなことは皆さん日常的に行っておられるのではないでしょうか。つまり、銀歯はお口の中で毎日伸び縮みを繰り返していることになります。

銀歯は装着してから1～2年で徐々に歯との隙間が出てきて、歯と金属との間にくっつく場所がなくなると食べ物などに引っかかって外れてしまいます。

集中しているときや寝ているときなどに、知らず知らずに食いしばっているという人が増えています。噛み締めをすることで、場所によっては100Kg近い力が継続的にかかってしまうこともあります。4～5人用の家庭用冷蔵庫が100Kg前後ということなので、歯に与える負荷を少し想像してみてください。

このような力が頻繁にかかれば、金属が変形してしまうのも無理はありません。そして、この変形によって歯と金属の間にくっつく場所がなくなると、食べ物などに引っかかって外れてしまうのです。

熱による変形も、噛み締め（食いしばり）による変形もどちらの場合でも、歯との間にできた隙間から高確率で「虫歯」ができます。虫歯ができてしまうと歯と金属との隙間はどんどん広がり、銀歯もより外れやすくなってしまうのです。

実は先進国で銀歯を使った治療を行っているのは、日本だけだということをご存じでしょうか？保険でかぶせ物をする場合に使用する銀歯には、「パラジウム」という金属が含まれています。

このパラジウムという金属、諸外国では“身体に害悪がある”ということが指摘されているため人体には使われていません。特にドイツやスウェーデンでは、保健省が歯科業界に対して「幼児および妊婦に、銅を含有するパラジウム合金と、水銀・銀アマルガム合金を使用しないように」と勧告を行っています。

では、人体に“害悪”がある「パラジウム」がなぜ日本では使われ続けているのでしょうか。その理由は、日本の保険制度にあります。

残念ながら日本では、厚生労働省が次のように定めています。

この基本方針に則って、歯科の保険による治療内容が決められています。そもそも、現在の歯科保険治療の原型は、戦後の物資の乏しい時代に定めたものです。

当時、安全性は二の次で「安くて大量に手に入る金属」という理由から、とりあえず銀歯が健康保険に指定されました。人体への影響に疑義が残っているにも関わらず、戦後70年以上見直されることなく現在に至っているのです。

それでは次に、銀歯の使用が人体に与えるリスクについてお話します。

銀歯を使用することによるリスクは次の5つです。保険適用で安く治療費が抑えられますが、リスクを十分に理解したうえで治療方法を検討しましょう。

銀歯の硬さは一番の問題点です。見た目ももちろん悪いですが、天然の歯の表面のエナメル質と硬さがかなり違うということが一番の問題です。かぶせ物が硬すぎると、天然歯は金づちで叩かれているようなものです。

銀歯が取れる理由でもお話しましたが、噛み締めをすれば、場所によっては100Kg近い力が継続的にかかってしまいます。硬い金づちのような銀歯が、天然の歯に100Kgの負担をかけているとしたら・・・。

考えるだけで恐ろしいですね。

天然の歯は、5年～15年ぐらいの間に銀歯の硬さに耐えきれずに根っこが割れてしまい、最悪の場合には“抜歯”という運命を辿ってしまいます。

銀歯は熱によって変形するということは先にお伝えしましたが、この金属の伸び縮みによってできた歯と金属の隙間に、バイキンが侵入すると「虫歯」になります。また、このバイキンが歯と金属をくっつけたセメント（接着剤）を溶かして、銀歯が外れてしまうこともあります。

銀歯はバイオフィルム親和性（汚れと仲が良い性質）があるため、金属の縁が歯肉に接していたり、少し中に入っていたりすると、汚れがつきやすく、歯肉に炎症が起こりやすくなってしまいます。

その結果、じわじわと炎症が増え、歯周病菌によって骨が溶かされていき、歯の周りを支えている骨が少なくなります。

せっかくきれいに歯磨きができていても、バイキンが集まりやすいため、歯周病と同じように歯の根っこが出て知覚過敏になってしまったり、歯がぐらぐらと動き始め、加速度的に歯周病状態が進行してしまいます。

口の中の金属は、高温多湿の過酷な環境にさらされて、少しずつ酸化して溶出していきます。

銀歯が取れてしまった方や、虫歯治療で銀歯を外した場合、外れた銀歯の中を見てみると黒ずんでサビてしまっていることがほとんどです。口の中にサビがある状態は誰でも不快ですよね。

口の中は、歯磨きでとりきれなかった汚れから出る酸や、唾液に常にさらされています。また、飲食物に含まれる酸、冷たい物と熱い物を交互に摂取したときの口内の温度変化、金属の歯同士の接触や摩擦などによってザラついてしまった面から腐食することもあります。

さらに、口の中は高温多湿な環境ですから、金属にとっては非常に過酷です。このような環境の中で金属は、金属イオンとして小さくなって溶け出します。

金属イオンは、そのほとんどが吸収されずに、便や尿、汗などで排出されますが、ごくわずかな金属イオンが少しずつ蓄積されて、身体のタンパク質とくっつき「抗原」になってしまうことがあります。この抗原を身体が異物と判断すると、アレルギーの症状が現れます。

銀歯が取れてしまうことは珍しいことではなく、誰もが経験しうる必然的な事です。外れてしまったらできるだけ早く歯科医院で治療を受けましょう。

銀歯は、レントゲン撮影では金属の中の虫歯が反射してしまい診断できません。虫歯が大きくなってしまって初めて虫歯に気が付くというケースがほとんどです。虫歯を再度削り、また銀歯で詰め直すということを繰り返せば、歯は弱くなり、歯の寿命はどんどん短くなります。この悪循環を止めるには、銀歯以外の歯科素材に替えるという選択肢があります。 

カルミアデンタルクリニックでは、人体への悪影響を考え、銀歯での治療はおススメしていません。歯科医師として家族にできない（やらない）治療を、当院を信頼してご来院いただいた患者様へ行うことはできないからです。

ぜひ、歯の寿命や銀歯による人体へのリスクについてもしっかりと考えたうえで、治療方法を検討してください。

銀歯が取れる理由は、主に「熱による変形」「噛み締め（食いしばり）による変形」が挙げられます。

口の中で変形してしまった銀歯をそのままにしておけば、隙間から虫歯になり、また治療をしなければならなくなってしまいます。同じような虫歯の治療を繰り返せば歯は脆くなり、歯の寿命はどんどん短くなっていきます。

さらに、銀歯はその硬さから向かい合う天然の歯の根っこが割れてしまったり、金属の触れている箇所から歯周病状態が進行する可能性もあります。そして、口の中でサビる、金属アレルギーを発症するなどのリスクもあります。

銀歯があって最近歯に物が挟まってしまうと感じておられる方、銀歯のリスクについてご不安な方は、ぜひカルミアデンタルクリニックへご来院ください。

カルミアデンタルクリニックは、平日は19時、土曜日は17時、日曜日は14時まで診療しています。急なトラブルの場合は、お待たせをしてしまうこともありますが、お断りすることはありませんので、初めての方でもお気軽にご連絡ください。